2025年。年内にリリースされたアルバムを聴く機会が、例年以上に減った年になった。リリース時期、ジャンル問わず、様々な多種多様な音楽を聴く機会が大いに増えた。とはいえそれでも毎年新たな音楽は生まれる。その中で選ばせていただいた10枚がこれです。結構難しかったのですが、こうやって毎年年末の節目にアーティストから生まれでた作品を刻んで示すということは、5年後、10年後…。未来への音楽シーンの潮流への布石としてとても重要なことだよなって。選別しながら、改めて実感しました。
　本来ならば各ディスクごとにコメントを書き記すべきかと毎年思うのですが、全体を俯瞰して、僕が選んだ「ベストアルバム」になにかしらの気付きを得てもらって、あなたにとっての今年の「ベストアルバム」、さらに、今年の音楽シーンの空気感を振り返って好き勝手に味わって欲しく。音楽の多様性を知り、音楽に出会うきっかけを掴んでもらいたいと思っています。この10枚に個人的なランク付けをしていないのもそういうことだと思うのです。
　さあ、これを機に。2026年は。僕と音楽は。どのように絡み合って日々を生きていくのか。2025年を振り返り、噛み締めて、まだ見ぬ素晴らしき音楽との出会いを期待しております。