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INTERVIEW

2023年 ベストアルバム

2023年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

(2023.12.25)

The Best Albums of 2023

木下 貴博
(99LETTERS)
「Zigoku / 地獄」 - 99LETTERS

11月にリリースしたアルバムです。他インタビューでも書かれていますが、アルバム全体を「死」をコンセプトに作成しました。「見えているものが全て真実ではない」本作のアルバムタイトル地獄から見えるものをこのアルバムで感じとってもらえたらと思います。

「More Difficult Messages」 - Wolf Eyes x Model Home

過去Disciplesからリリースをし同レーべルのイベントで出会った二組のアーティストが、パンデミック中にコラボレーションをしていた作品を通し、1枚のアルバムとしててリリースされた作品。Wolf EyesとModel Homeそれぞれの音が化学変化を起こし、不規則なリズムはまるで暗い実験室で遊んでいるように感じます。アンダーグラウンドかつ生臭い匂いのする音は不思議な世界に連れていってくれる刺激的な一枚。

「There Is A Place For Me」 - nthng

デビューからアルバムを通して聞いていたnthngの新作アルバム。リズミカルなサウンドや美しいパッドを乗せた旋律のサウンドは相変わらず美しく、アルバムのカバーアートと同じようにどこまでも広がる空を想像させてくれる。所々傲慢に存在感を出すパンチのあるキックとスネアなどはロウテクノやハウスからさらにパワーアップした必聴の一枚。

「Flox-Pox」 - Nsdos

2009年~2010年のデモ音源をまとめた音源集。デモアルバムという概念ではなく、リスナーとして聞くともはやオリジナルアルバム。同時期に作られてた彼の代表曲「Hype Mango」は21歳の時に作られたそうだが、もはやセンスの塊としか言いようがない。もちろん当時のFL STudioやCubaseで音楽制作をし努力もしていたと思うが、スマートさが音にも表現されている。

「archive 09-10」 - Joy Orbison

彼女の存在をそこまで知らなかったが、Phantomb Limbのリリースを機によく聞いていた一枚。音ももちろん素敵だが、存在感やアーティストとしての表現が素晴らしい。「One Way Ticket To The Midwest (Emo) ft. Corey Mastrangelo」がお気に入り。

「Gentle Confrontation」 - Loraine James

アー写も素晴らしいが、音も素晴らしい。レビュー不要とはこういうことを言うのかと!

「ATLAS」 - Laurel Halo

Third ear recordingsの新作でアルバム出ていました。王道のクラブサウンドでストレートな表現は良い。

「MAX ERNST 25 Anniversary」 - Thomas Brinkmann

こういうアーティストは大好きです。すげえ良い。

「Gray Line」 - SPIME.IM

注目している視覚的デザイン、サウンドビジュアルデザイン集団のSpime.im!11月から聞き始めましたが、来年はさらに聞くことになりそう。

「Makafushigi / 摩訶不思議」 - 99LETTERS

Disciplesより1月にリリースされた私のアルバム。1曲10分以上の6曲入り。曲単位が長尺のアルバムを初めて作れたので個人的にかなりお気に入り。

木下 貴博
(99LETTERS)
99LETTERS 木下 貴博
BIO

大阪在住のDJ/プロデューサー99LettersはTakahiro Kinoshitaのソロプロジェクト。これまで海外のVinyl・カセットレーベルを中心にEPをリリース。2022年にDisciplesから"雅楽テクノ"をコンセプトにした2枚組レコードアルバム「Kaibou Zukan/解剖図鑑」では、和楽器の本質を失うことなく、音のDNA自体を変化せさ新しいものを構築した音を作るとBandcampやBleepなどの様々な海外メディアで特集を上げられる。アルバム内の"Shishimai/獅子舞"のミュージックビデオではIt's Nice Thatで取り上げられるなど話題になった。2023年には”死”をテーマとした「Zigoku/地獄」をリリース。音楽と映像を実験的に行う彼の曲は様々なアーティストよりDJプレイされている。

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