今年も偏愛に満ちた極私的ベストアルバムを選出させて頂きました。今年は例年以上に邦楽や洋楽やジャンルというものに拘りや壁を作らずに雑多かつ無限に音楽を貪っていたような気がします。それは音楽を聴き始めた幼少期の頃に戻ったかのような感覚です。影響を受けた音楽というものにはなんの理由も理屈も根拠もなかった。何故かわからないけれど好きになった音楽がそれだったという。その積み重ねが幅を広げ、僕個人の音楽領域が広がり今に至ります。僕は、凝り性で飽き性なので、好きな音楽を見つけたらとことん追求する。そして自己満足で知り尽くし食い荒らしたら、違う領域に足を突っ込んでまた掘り起こすの繰り返しでここにいます。そんな旅は未だ続いているのですが、今年は寄り直感的に、より感覚的に、好きという感情に余計なフィルターをかけずに生まれ出た音楽を心地よく聴いていた気がします。分析や解析、批評や論評。それはそれとして、音楽で自らを解放し続けた1年でした。そこで出逢ったベストアルバム10枚がこれです。僕のこのセレクトであなたの音楽の“好き”を少しでも広げることが出来るようになれば、本望です。