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INTERVIEW

2022年 ベストアルバム

2022年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

(2022.12.29)

The Best Albums of 2022

藤本 功一
「Beatopia」 - Beabadoobee

フィリピン生まれ、ロンドン出身のシンガーソングライターBeabadoobeeのセカンドアルバム。90年代のフィーリングが色濃かった前作の延長線上にありつつ、それに音楽的横幅をプラスした今作ですが、持ち前のキャッチーさは健在。相変わらず良いです。

「NOT TiGHT」 - DOMi & JD BECK

フランス出身のドミ・ルナとアメリカのダラス出身JDベックによるジャズ・フュージョンユニット、ドミ&JDベックのデビューアルバム。若さがそうさせるのか、それともそれが今的な感覚なのか、高度なことをしているのにどこかファニーな雰囲気が面白い。

「Quality Over Opinion」 - Louis Cole

みんな大好き、Louis Cole先生の最新作。「近年のマルチプレイヤーの隆盛はどこまで続くのか」というわたしの個人的な疑問に対して満点の回答をもらったような気分。クオリティと多様さに磨きがかかったとしても失われない個性はさすが。

「PPONG」 - 250

90年代半ば、電気グルーヴによって日本へ紹介された韓国の大衆音楽ポンチャック。その現代版とも言える250のファーストアルバムがこちら。先行シングルである『Bang Bus』のMVも含めて「らしさ」に溢れていて楽しいです。

「DIGILOG I」 - Rob Araujo

数々のセッションなどで活躍するロサンゼルスのキーボーディストRob Araujoの(おそらく)ファーストアルバム。持ち前の高い技術やジャズフィーリングはそのままに今作ではローファイビートへと接近。音楽的な変化に新たな一面を垣間見ることができる一作。

「MOSS」 - Maya Hawke

Netflixの『ストレンジャー・シングス』にも出演しているMaya Hawkeさん、ずっと音楽活動を続けていて、しかも、こんなに素敵な歌声だったとは。どことなく危うさや儚さを感じさせるそれにわたしは思わず惹きつけられてしまいます。

「BILO IV」 - David Maxim Micic

セルビアのギタリスト・マルチプレイヤー、David Maxim Micicの最新作。本来の領域と思われるDjentなどのモダンヘヴィサウンドだけにとどまらず、プログレッシブ、シネマティック、オリエンタルなど多方面へシームレスに世界を広げていく手際が素晴らしい。

「After Yang (Original Motion Picture Soundtrack)」 - Aska Matsumiya

作曲家Aska Matsumiyaがメインコンポーザーを担当した映画『アフター・ヤン』のオリジナルサウンドトラック。いくつかの収録曲の土台をAIプログラムによって作ったそうで、何かとAIが話題になった2022年らしさもある作品かなと。ピアノやアナログシンセが多用された柔らかい音像が心地よいです。

「ほぼゆめ」 - Kabanagu

横須賀出身のシンガーソングライター・プロデューサー、Kabanaguの最新アルバム。前作よりもベッドルーム感やニュータウン感が増した手触りに好感を覚えながらも、時折見せる実験的なサウンドアプローチにはハッとさせられます。通して聴くことができるキャッチーなメロディセンスも魅力的。

「ゴリラ祭ーズのアルバム」 - ゴリラ祭ーズ

ギター・ボーカル、リコーダー、鍵盤ハーモニカの3人で構成された現役大学生バンド、ゴリラ祭ーズのファーストアルバム。鋭いミュージシャンシップと可愛らしさが高次元で同居する楽しさ、面白さに思わず笑みが。フォーキーな歌ものもスリリングなインストも良いです。

藤本 功一
WEB
BIO

テレビやアニメ、広告、教育などを中心に音楽を作るお仕事をしております。それと同時にポップスなどの作詞作曲編曲もやったりする節操のなさ。詳細は下記のURLかTwitterアカウント(@Fujimoto)にて。

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