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INTERVIEW

2021年 ベストアルバム

2021年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

(2021.12.24)

The Best Albums of 2021

板東さえか
(FM802 DJ)
「If I Can’t Have Love, I Want Power」 - Halsey

今年一児の母となったHalseyが出産を迎えるにあたって感じる喜びや抱える恐怖を書き留めた作品。
プロデューサーに迎えたNine Inch Nailsが漂わせるムードともマッチした重み深みに痺れるロックアルバムでありながら、フューチャリング曲で数々のヒットを持つ彼女のボーカリストとしての存在感とメロディーセンスが発揮されてます。
流れがめちゃくちゃかっこいい!

「Life's A Beach」 - easy life

〝気張らない力まない、ラフにラクにいこう〟そんなスタンスがバンド名からも伝わってくるように、気楽な音で楽しませてくれるUKレスターの5人組easy lifeのデビューアルバム。
ノらずにはいられないグルーヴと(Vo.)マレーの声、フロウが最大の魅力!
少ない音数で切ないメロディーが際立つ「compliments」で毎回たまらん…って気持ちになります。 メンバーのキャラクター感やルックスもまた良い。

「It’s All Smiles」 - No Rome

一聴してこのアルバム間違いない!と心を鷲掴みにされたフィリピン・マニラ出身No Rome待望のデビューアルバム。
自身の楽曲をネット上にアップし始めた当初〝シューゲイザーR&B〟とタグ付けしていたそうなのですが、そうやって好きなものを組み合わせ生み出してきた〝No Romeサウンド〟をぎゅっと詰め込んだひとつの到達点。
霧がかったサウンドスケープの中を揺らぎながら瞬くメロディー、どの曲も踊れる!

「LET’S JUST SAY THE WORLD ENDED A WEEK FROM NOW, WHAT WOULD YOU DO?」 - HONNE

〝1週間後に世界が終わるとしたら、どうする?〟
いつの時代も明日があるかわからない世界だけど、このご時世に問われると響くものがあります。
心地よいテンポで、ペースで、ムードで包み込むHONNEの音楽が日常の景色をスロウに変え、思い浮かんでくるのはいたってシンプルなことかもしれません。
Griffをゲストボーカルに迎えた「BACK ON TOP」が最高!いろんなことがどうでも良くなっちゃう。

「Solar Power」 - Lord

夏に届いた約4年ぶりのアルバム。Lordの繊細で強かで眩い歌声がまさに「Solar Power」!
「このアルバムは自然への賛美」という本人のコメントや歌われている内容から、閉塞的な生活を余儀なくされた日々だったからこそより自然を求める想いに共感でき、感情を解き放つようなメロディーが癒しや力を与えてくれます。
環境に配慮しCDではなくダウンロードコード入り、プラスチックを使用しないミュージック・ボックスとしてリリースした試みにもリスペクト。
自然を重んじ未来へ祈りを込めた作品。豊かなコーラスワークと温かいアコースティックギターの鳴りに泣けてくる…。

「A Daze In A Haze」 - DYGL

拠点としていたロンドンから帰国し国内にてリモートで制作、メンバーそれぞれのアイデアやトライが今まで以上に色濃く落とし込まれた3rdアルバム。
〝自分たちの感覚に響くものに素直になれた〟と以前インタビューで答えてくれたのが印象に残っています。
突き抜けたメロディーと人懐っこいリズム、憧れやいつだって戻れる青春がそこに鳴っていてバンドっていいなぁとつくづく感じされられます。「Half Oe Me」という強力なアンセムの誕生に歓喜!!

「Who Am I?」 - Pale Waves

キラめく80sサウンドを全面に打ち出した1stでバンドシーンに躍り出たPale Wavesが2000年代を思わせるポップロックをとことん展開した2nd。
好き好き!わかるわかる!とニヤニヤしながら愛聴してます(笑)
同世代ということもあって生まれた国は違えど受けている影響に近いものがあると感じ、いや確信し、コード進行やメロディーラインの気持ち良さにときめいてしょうがない。あの名盤が重なるジャケットにも狙い撃ちされました。

「Pure Blue」 - Age Factory

前作『Everynight』からの流れもありつつ、新たなフェーズを感じずにはいられない4枚目。
シンプルかつストレートな3ピースのバンドアンサンブルと込められたメッセージはより研ぎ澄まされ、ロックバンドが鳴らすからこそ広がる景色に胸の奥がざわつく。
あぁわかるこの感じ…名付けられた「Pure Blue」がすとんと腑に落ちました。
散りばめられた夜と青にエモーショナルが爆発!!アルバムを締めくくるタイトルトラックの余韻がまた凄まじい。

「KOE」 - 佐藤千亜妃

きのこ帝国(現在活動休止中)のフロントマンとして知られる佐藤千亜妃さんのソロ2作目。
儚さ、悲しみ、怒り、喜び…感情を揺さぶられる歌の表現力と胸にグッとくるメロディーが詰まった1枚。
声にならない声に耳を傾け丁寧に紡がれた言葉に考えさせられ、包まれ、救われる。
レコーディングにはドラムに石若駿さん、ベースに新井和輝さん、あきらかにあきらさんなど同世代のミュージシャンが参加。
個性的なプレイヤー達が共鳴するサウンドもかなりの聴きどころ◎
ご自身の声のみ、アカペラで幕を開けるアルバムの1曲目「Who Am I」の威力は絶大。

「Sour」 - Olivia Rodrigo

2021年チャートを席巻したライジングスター!注目のきっかけとなった「driver’s license」をはじめ、ティーンならではの目線で切り取られた詞世界が同世代のリスナーを中心に絶大な支持を得た大きな要素ではありますが、
私はノイズもパンクも絶妙なバランス感でミックスされたポップサウンドに心を掴まれました。
バラエティに富んでいて飽きがこず、歌いたくなるメロディーに溢れてる!

板東さえか
(FM802 DJ)
FM802 DJ 板東さえか
BIO

FM802 DJ。高校受験時、勉強のお供に聴いていたラジオに励まされたことをきっかけにラジオDJを目指す。
大阪芸術大学・放送学科卒業。現在FM802毎週(火)深夜24時~27時「Poppin'FLAG!!!」を担当。

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