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(2015.1.10)

2014年ベストアルバム

2014年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

青野圭祐 が選ぶ2014年 ベストアルバム

no1
Hurt
Hurt
Syrup16g
no2
CAMPFIRE(初回生産限定盤)(DVD付)
CAMPFIRE
メレンゲ
no2
Floating
Floating
Sleep Party People
no3
Atlas
Atlas
Real Estate
no4
Shriek
Shriek
Wye Oak
no6
Here & Nowhere Else
Here & Nowhere Else
Cloud Nothings
no9
Physical World
Physical World
Death From Above 1979
no10
25(初回生産限定盤)
25
花澤香菜

皆様、あけましておめでとうございます。今年も何卒宜しくお願い致します。

昨年はなかなかレコメンド記事が書けず、only in dreamsを通して近況やプッシュアルバムをお伝えできずにおりましてすみませんでした…個人的にもレコメンドを書かせていただくのはとても楽しくやり甲斐を感じておりましたので心苦しいところがありました。今年は落ち着きましたら、また書かせていただきたいと考えておりますので是非ご覧いただけると幸いです。

さて、例年通り2014年度のベスト選盤を発表させていただきます!
これまた例年通り、ミニアルバムや企画盤・再発盤は対象から外させていただいて、最終的に挙がったのが以上の10枚です。

古渓一道さんも書いていらっしゃいますが、僕も毎年こういうことを割と序盤に書くのは…と思いながら、挙げられなかったアルバムで「これは!」と感じた盤を挙げさせていただきます。
海外からのものでは、The Vines『Wicked Nature』、Mogwai『Rave Tapes』、 St.Vincent『St.Vincent』、The Pains of Being Pure at Heart『Days of Abandon』、Pixies『Indie Cindy』などもとても良かったですし、国内からのものでは、POLYSICS『ACTION!!!』、神聖かまってちゃん『英雄Syndrome』を最後の1枚として挙げさせていただくか随分迷いました。
冒頭に書かせていただいた候補の対象外のものも含めるならば、平沢進/核P-MODEL『Liveの方法2 導入のマジック』やRoyksopp&Robin『Do It Again』なども入れられるものならば入れさせていただきたかった!と思っております。

私事になるのですが、リスナーとしては昨年は実は、国内の70年代末〜80年代のテクノポップ(や、その時代の英米のニューウェーブやシンセポップ)をより聴き漁っていたこともあり、いわゆる例年のようなインディー・ロック的な選盤は少なくなるのではないか…と感じもしていたのですが、新譜となるとやはりそういったニュアンスのアーティストが多くなりましたね。
それは…またしても私事になるのですが、夏にプライベートで台湾に行く機会がありまして、そこでWhite Wabbit Recordという台湾でもかなり数少ないインディー音楽専門の(レーベルも兼ねている)レコードショップに伺った経験によるものかと思います。Twitterでも簡単にレポートとレコメンドしていたのですが、とても居心地が良く、また台湾のインディーアーティストの作品はもちろん欧米のものも数多く取り扱われていて、少し離れていたインディー的なエッセンスに久しぶりに触れて、サウンドの良さを改めて実感しました。店員さんも気さくで主に英語で話していたのですが、どんどんお薦めの作品を教えてくれるので、台湾に行かれる機会があれば是非!
…となんだか本題からズレてレコ屋さんの宣伝をしてしまいましたが(笑)。

特に海外からの選盤からはインディー・ロック的なアーティストが多くなりましたが、その中でも特にお薦めさせていただきたいのはデンマークからのSleep Party People『Floating』です。レコメンド記事ではないので、簡潔に、ですが、ドリームポップ・ベッドルームミュージック寄りのサウンドで、The CureやSlowdive、Perfume Genius、そして同じデンマークからのThe Late Paradeなどがお好きな方は特に、そのアルバムのタイトル通りの浮遊感のある夢見心地なエレクトロニックの世界に誘われるかと思います。

また、個人的に12年度のように昨年の個人ベストソングを挙げるならば、1に挙げさせていただいた…本当に「まさか!?」と思える再結成を果してくれたSyrup16gのアルバムから「宇宙遊泳」です。解散していた期間のヴォーカル・ギターの五十嵐さんのパーソナルな面が色濃く出たように思われる傑作でしたが、アルバム最終盤の「宇宙遊泳」〜「旅立ちの歌」の流れは、今までを抱えた上で、それでもなお”次のステージ”である”僻地”へ、ただただ向かわんとする勇姿さえ感じられるもので聴いていて、改めてSyrup16gというアーティストについて何度も考え直させられました。
また、2に挙げさせていただいたメレンゲのアルバムからのシングル「”あのヒーロー”と僕らについて」も先の世代へのリスペクトやオマージュを感じつつ、さらに今のメレンゲの立っているその場所を考え直させられる曲でした。

また少し長くなってしまいました。
今年もこのように、only in dreamsのベスト企画に参加させていただけたことを、とても嬉しく感じております。
それでは、今年も皆さんにとって良い年になりますよう!

青野圭祐

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WEB
https://twitter.com/ath_sj3

BIO
京都の郊外より雑誌媒体やウェブメディアなど各メディアで音楽の書き物をしたり、Bathroom Sketchesというインディ・ロックバンドでギター/ヴォーカル/シンセサイザーをしたり、Moles Regimeというデジタルユニットで活動したりしている、23歳です。細々と大学院生もしています。
US北西部(ワシントン州シアトル)と愛媛県、アイスランドが好きです。
アイコンはイラストレーターの岩沢由子さんに描いていただいております。

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