INTERVIEW
お買い物の後、今回初めて行ったという日本のレコード店の感想やアナログ盤との出会い、その魅力を語ってもらいました。元々が大学の同級生であるメンバー達、想い出話も交え、お互いを継ぎながらアナログ談義・音楽談義は盛り上がります。
oid「今日レコード屋さんに行ってみてどうでした?」
ウェス「素晴らしかったね(awesome!)!」
マシュー「いやー、とっても沢山のレコードがあったんだけれど、本当に、本当に、本当に・・時間が足りなくて・・。(みな深く同意&(笑))制限時間があってかえって良かったよ!」
レベッカ「何時間でもいられるわよね」
マシュー「なんて言うかとっても日本的な感じだったよね。マニア心をそそられるというか、時代別、ジャンル別、アーティスト別にきちんと並んでいてね」
マイロ「ちゃんと整理されていて、羨ましいよ! 」
oid「まさに違いを聞こうと思っていたんですが、自分たちの普段行くレコード店との違いや特徴的だな、と思ったことはありました?」
マシュー「いやぁ、もうクタクタになるくらい、とってもたくさんの選択肢があって・・」
マイロ「そうそう、年代順になっていてね・・70年代、80年代ときれいに整理されて」
ウェス「おまけに数が半端なくてね・・。僕が特に日本的だな、と思ったのは、ビートルズのコレクション。膨大な数があって、説明書きとかも丁寧で、日本人が飛び抜けてdie hardなビートルズファンというのがよく分かった(笑)。アメリカ人ももちろんビートルズファンなんだけれど、レベルが違うって感じがしたよ」
oid「なるほど、そうでしたかー。では、みなさんのアナログレコードとの最初の出会いは?」
ウェス「両親を通じてだよね。屋根裏部屋にあったものを引っぱり出して聴いたり、お兄ちゃんに借りたりもしたかな」
レベッカ「私の場合は、父がグレートなレコード・コレクションを持っていたのよね」
マイロ「僕も同じかな。やっぱり両親はまだレコードを聴いていて」
━━そうなんですね。子供の頃、自分でもレコードをかけたりしていたんですか?
レベッカ「家では、レコードプレイヤーは現役でちゃんとアンプに繋がっていたわね」
マイロ「僕にはとてもはっきりとした想い出があるんだよね。幼稚園の時にREMの「Stand」のシングル盤を聴いて凄い!と思って何回も何回も聴いて、それ以来ずっとREMのファンなんだ。幼稚園の友達を家に呼んで、“良いから聞いてみて!”って勧めたりしてね
みな「へぇー幼稚園で!」
マシュー「僕の両親はもうプレイヤーを持っていなくて祖父母の家にしかなかったんだ。最初の想い出はおじいちゃんの家のクリスマス・パーティーでクリスマス・ソングを聴いたことかな。大人になってからは、レベッカの最初のアパートメントで聞いたのが最初かな。あーやっぱりいい音だな、って思ったのを憶えているよ」
レベッカ「それと、両親の家のリビングでR.ストーンズの「SHE’S A RAINBOW」を聞いた事があったわよね。ママがチキンを焼いてくれてディナーしてね」
みな「あぁ・・覚えてる覚えてる」
マシュー「ツアーを頻繁にするようになってからは、訪れた街でレコード屋さんを探して買うのが習慣みたいになったんだよね。ターンテーブルを持つより前に、コレクションが増えていく、っていう」
━━初めて自分で買ったレコードの想い出はあります?
マイロ「ウェスも話してたけれど、両親からのが多いから、自分で買ったのは覚えていないかな・・。BEASTIE BOYSだったかなー」
マシュー「ターンテーブルを買ったときには、既にコレクションがあったから、どのレコードに最初に針を落とすか自分にプレッシャーをかけてた、というのはあったかも。クラーク・ケントっていうポリスのスチュワート・コープランドの覆面バンドのアルバムを乗せることにしたんだけれどね。 レコードをコレクションするというのは、ツアーの楽しみの一つでもあってね。ツアーで回ったそれぞれの街で本屋さんやレコード屋さん巡りをするのは楽しいよ。 で、大人になって思ったのは、やっぱりレコードの音は素晴らしい、ってことかな。iPodとかとは違うよね。僕はいずれにしてもモノを集めるのが大好きというタイプだから、レコードを買うこと自体も楽しいんだけれど。どこの街ででも出来る事だし」
レベッカ「レコードをかけるのって、音楽を聴く事に、より積極的に関与しているって感じがするわよね。iPodをつなげれば自動的に何時間でも鳴っているというのは違って」
ウェス「どれを聞こうってレコードを選んで・・」
レベッカ「ターンテーブルに乗せて・・」
みな「うんうん」
━━レコードの魅力、他に感じるところはにありますか?
マシュー「アートワークが大きいのは良いよね。あと、リアルでフィジカルなアナログ・メディア、というのも。もし、スピーカーをオンにし忘れていても、かすかに音が鳴っているという事実にいつも驚かされるんだ。あーこの細かな溝があってここから音が出ているんだな、って。もし、大きな災害とかで停電になっても、レコードを聞く事が出来るな、って、ヨウジ使ったりして(笑)」
マイロ「そういえばアメリカ議会図書館には、ほぼ永久に保存できるレコード盤があるんだよね。それと、カール・セーガンが宇宙船に乗せたレコードの話・・」
ウェス「あぁーボイジャー号のだね。色々な言語や動物の鳴き声、地球の生命や文化の存在を伝える音や画像が収められたレコードを乗せたっていう・・」
マイロ「そうそう、様々な文化を代表する音を収録したレコードを積み込んで宇宙を飛行しているんだよね。そのレコード盤にはレコードのかけ方の説明書みたいなダイアグラムが片側にあるんだよ。宇宙で誰かが見つけたら、ちゃんと聞くことが出来る様に、って。ロマンティックだよね。そのテクノロジーが果てしない宇宙で存在し続けることができるなんて本当にすごいと思う・・・」
みな「うんうん」
息の合ったやりとりで、アナログ盤の奥深さやロマンティックさに馳せる思いを語ってくれた4人。
後半では、それぞれ選んだレコードを紹介してもらいます。
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