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(2013.12.24)

2013年ベストアルバム

2013年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

nerisuke が選ぶ2013年 ベストアルバム

no2
demo2013
DEMO 2013
Press On Ahead
no4
サイレントのとんがり
サイレントのとんがり
三沢洋紀と岡林ロックンロール・センター
no5
絶対少女
絶対少女
大森靖子
no6
Yeezus
Yeezus
Kanye West
no8
Punk Authority + (ボーナストラック5曲+ライナー+帯付日本独自企画盤)
Punk Authority
Pete Swanson
no9
jk_traxman
The FADER
Traxman

1 ELMO / 「CHANGE BUT TRUE」
直近のライブではギターが4本になったとの噂を聞いて、いてもたってもいられなくなっております。安いイヤホンとかだと音が潰れてほとんど聞き取れない程のノイズですが、ぶっちゃけその方が正しい鑑賞環境なのかも。とにかく呆然とするしかないカオティックなパワーとブルータリティーに押しつぶされたい時に聴きます。でも高いヘッドホンとかで聴くとそれほど耳障りではなく、個人的にはアンビエントささえ感じるほど気持ちいい。つーか、音が良い。  

 

2 Press On Ahead / 「DEMO 2013 」
今年、手っ取り早くテンション上げたい時に爆音で聴いたのがこれに入ってる”PUBLIC ENEMY”か、Disclosure の”White Noise”でした。でも聴いちゃうと体鍛えたくなるんすよね。急いでるのに腕立てしちゃったりとか。マチズモ刺激度数が上がるというか、男性ホルモン受信しちゃう系の音。

   

3 SAND / 「Spit on authority 」
ジャケがいいすよねぇ。ユニフォーム燃えというか。ウォルター・ヒルの「ウォリアーズ」とか思い出してしまいます。”カントリーロード”のカバーだけはいまいちピンとこなかったけど、まぁPIZZAからのリリースっていうことで。  

 

4 三沢洋紀と岡林ロックンロール・センター / 「サイレントのとんがり 」 
アーケイド・ファイアを聴くと、ヴィジョンと音がまったくブレなく体に染み込んできてびっくりする。それが日本のバンドとの一番の違いだと思うんだけど、そんな時に途方に暮れるんじゃなくてこのアルバムを聴くようにした。ピシッと芯の通ったヴィジョンと音があるアーバンな1枚。それにしても、アーケイド・ファイアはとてつもなく遠いな・・・。  

 

5 大森靖子 / 「絶対少女」 
とっつきにくいメンヘラ感とか、ちょっと胡散臭いまでの業界関係者の絶賛とか、そんなノイズをすっとばして今絶対に聴くべき。弾き語りでの狂気をちょっとだけマイルドにしてくれる「絶対彼女」、「ミッドナイト清純異性交遊」はとてつもなく良い入口だと思う。ただ、TIFに出たりとかこの2曲とかでのアイドル的な押し出しはちょっとだけ本質がボヤける感はあるのでどうにか弾き語りの動画を観た方がいいと思う。無理な人はどうがんばっても無理な音だとは思うけど、ステージングの引力は今の日本国内では屈指だと思う。  

 

6 Kanye West / 「Yeezus」
Chance the Rapper の泥沼ファンクネス、Janelle Monaeのフリークス文化祭も本当に捨てがたいけどカニエのこのアルバムのどこまでもミニマルな暴力には勝てなかった。正直、最初聴いた時は「ん?」ってなったけど、しばらく寝かせて改めて聴いて心底ぶっ飛ばされた。「音の一撃」にビビらされっぱなしになるという点ではリック・ルービンとの共振というより、極真空手に入門したんじゃないかと勝手に思っている。”Blood On The Leaves”の頭のおかしいとしか思えないブラスサウンドで知ったArca / 「&&&&&」もヘビロテです。  

 

7 Iceage / 「You're Nothing」 
1stより全然好き。つーか、これナンバーガールだろ。the cabs、うみのてとかより全然ナンバーガールだろ。つーか、俺(ら?)はどんだけナンバーガールの呪縛に縛られ続ければいいんだ。笑。でも激情をほとばしらせながらも歌心がボロっとこぼれてしまうスタイルはどうしても思い出してしまうんですよねぇ ”Morals”で見せたスローテンポの叙情性がナンバガにおける”URBAN GUITAR SAYONARA”だとすれば、今後ミドルテンポの真性ハードコアたる”Destruction Baby”にあたる曲を作るはず。そして出自も含めた本当の意味でのオリジナルハードコアアルバムを作るはず。色々、乗り越えてください。

   

8 Pete Swanson / 「Punk Authority」
ELMOと続けて聴いても、違うアルバムだとしばらく気がつかないかもしれない。ノイズとビートがこんなに気持ちの良いもんだったなんて、知ってたけど忘れてた。イエロー・スワンズ時代の音源はあまりにも膨大すぎてつまみ食いしかしてないけど、こういうビートにたどり着いた事が死ぬほどかっこいい。かっこいい。かっこいい!!!!

   

9 Traxman / 「The FADER」
昨年のアルバムは未だに聴き続けているけど、このMixtapeもすげぇ聴いた。ボボボボッっていう低音と高速のスネア無しでは生きられない体になってきているのかも。こんな事になるのはBURIAL以来。Chance the Rapper も「Acid Rap」の最初と最後にJUKEぶち込んでたし、The Knife の”A Tooth For An Eye”もJUKEへの接近がここまでの興奮をもたらしているんだと思う(アルバムは長くて辛い・・・)。フリーダウンロードです。

   

10 Le1f / 「Tree House」
Mykki Blanco/「Betty Rubble: The Initiation」、The Drum / 「Contact」 もよく聴いたけど、このMixtapeの飛び抜けた禍々しさに浸った回数が一番多かったと思う。NYアンダーグラウンドという言葉は今このアルバムのためにあるのかもしれない。なんか、もっともっと表舞台に出てきてもいいくらい面白い音楽だと思うんだけど、背景とか考えると簡単な話じゃないんだろうな。Janelle Monaeが持つ「外へ外へ」と向かう音楽性とは真逆のフリークスへの優しさを浴びるように感じる。フリーダウンロード。

   

以上、今年レコメンドしたアルバム以外のもので邦楽、洋楽5枚ずつ選びました。ここまで書いて、今年アーケイド・ファイアをレコメンドしてないと気づいてびっくり。もちろんベスト級ですよ。ベスト級ですけど、またここから選びなおすのめんどくさい。。

 

まぁ、この10枚も聴いたんですが今年はフジロックでのThe Cureの記憶しか無いような。でも”Primary”、”Charlotte Sometimes”はまた演ってくれなかった。なんで。なんでよ、もーー。ま、また観る時の楽しみがあって良かったと思おう。それ以外は3時間が2分くらいに感じるような夢のようなセットリストでした。 あと、ついに自分にaikoを解禁した年でもあり、アルバムを一気に全部買って(ほとんど1円とかなんですね・・・)ひたすら聴き倒したり。歌詞、楽曲共にまったく頭から離れなくなり、聴けば聴くほど自分だけのaikoにしたいと思うようになり、ストーカーってこういう時になるんだろうなと自覚するに至ったので、やはり所帯を持ってから解禁して良かったという結論に。

ということで3月の卒業式まではさくら学院、フジロックまではThe Cure、それ以降はaiko、という1年でした。

nerisuke

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WEB
http://blog.livedoor.jp/vmjstyle/

BIO
音楽、プロレス、漫画の三本柱でローテまわしてます。 モヒカンにする事で生え際の後退をごまかしつつ、結局帽子をかぶりがち。@nerisukeでtwitterもやってます。 最近、7年ぶりに地元盛岡へUターン。気合、入ってます。

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